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概要


日本の中流階級向けの家


こんにちは。僕が6年前に日本の引っ越してきて以来、とても魅了されているものがあります。それは、団地ーグループの土地、という意味ですが、実際は政府が運営している複合住宅です。


僕が好きなのは、団地が普通の住宅としてでなく、”コミュニティ”として作られているところです。なので、保育園、デイケア、スーパー、公園などが近くにあります。緑道と繋がっている団地もよく見かけます。


団地といっても、全てが政府運営の建物というわけではありません。自治体によって運営され、低所得者向けに貸し出される住宅もあれば、会社が所有していて、従業員向けに貸し出している団地もあります。今日見て行くのは、中流階級向けのUR団地です。



昔の団地の部屋

UR博物館にやって来ました。URは日本住宅公団としてスタートし、現在はUR都市機構という名前となっています。


ここでは、昔の団地がどんなものだったかを見ることができます。

現代の日本のアパートを知っている人なら、見たことがあるな、と思うデザインです。

襖と呼ばれるスライド式のドア、キッチンユニットもとても現代のものと似ています。

DKスタイルと呼ばれ、ダイニングとキッチンが分かれている様式です。

トイレとお風呂も別となっています。ただ、当時として自分の家にお風呂を持っているのは豪華なことだったようで、多くの人は銭湯に通っていました。

トイレは和式のものも洋式のもの両方あったようです。



現在のUR・拝見

新しいURの建物も見たいので、2006年に建てられたハートアイランド新田一番街の団地に行ってきました。この団地の端にはショッピングセンターがあります。

僕が見つけた唯一の欠点は、最寄りの公共交通機関の駅が徒歩30分ということ。バス停は近くにありましたけどね。ですが、東京の中心エリアで仕事をする場合は、電車やバスで40ー60分の通勤時間の場所を探すのが一般的です。


2ベッドルームの部屋を見ていきましょう。

まずは玄関。靴を脱いで、中へ入ります。トイレ、洗面所、お風呂がそれぞれ別となっているので、同時使用が可能です。洗濯機は備え付けではないので、自分で準備する必要があります。

台所には、自分で準備した冷蔵庫を置く場所があります。


襖によって仕切られる部屋もあります。床は全てフローリングです。室内は、とても簡単に仕切りができるようになっている、と感じました。オープンフロアである西欧のアパートとはとても違っていますね。


ベランダには、洗濯物を干す竿入れがありました。たとえ最も家賃の高い部屋でも同じようなデザインとなっています。日本では洗濯物を干すのが一般的なのです。避難はしごが付いていました。


部屋の外には電気やガスのメーターがあり、業者の人々が簡単にチェックできるようになっています。

団地には駐輪場、駐車場、ゴミ捨て場もあります。リサイクルゴミなどは、住民によって仕分けされます。建物の屋上には太陽光パネルもありました。

団地の中には、コミュニティルーム、保育園があります。団地を挟んで、すぐに歩いていける距離に2つ学校がありました。


僕が見たデザインですごいなと思ったのは、入口が2つあり、中で繋がっているという部屋です。台所横のドアがもう1つの部屋と繋がっているのです。元々は夫婦が親の面倒を見るために作られた部屋だと思います。現在では、大きくなった子供と同居する夫婦にも使われているようです。



URが外国人にも魅力的な理由

URがなぜ外国人に魅力的かをお伝えしましょうーURの契約は、早い者勝ちで、余分な費用は必要ないのです。

”費用”とは何でしょうか。一般的にアパートを借りるには、以下の費用がかかります:賃料1〜2ヶ月分の敷金、賃料1ヶ月分の礼金、賃料1ヶ月分の更新費、賃料半月分程度の保証費、賃料1ヶ月分程度の不動産仲介業者の費用です。


ですが、URで必要なのは返金可能な敷金のみとなります。UR入居の基準となるのは、家賃を払えるかどうか、収入が最低基準を満たしているか、ということだけです。

家賃の4倍の収入が基準とされています。月額82,500円の家賃の場合は、月の収入は330,000円必要となってきます。単身者用で62,500円の賃料の部屋の場合は、250,000円の月収が必要です。家賃が増えるほど、収入も多くなくてはならないのです。


URは低所得者向けの住宅ではありませんが、中流階級に対してはとても堅実な選択肢だと言えるでしょう。我が家が初めて日本に引っ越してきた時、URは金額的にも良い選択肢の1つでした。場所も良かったですしね。

ですが、中流階級の外国人で日本語も流暢でない場合は、URは唯一の手堅い選択肢となりうると思います。問題は、都市部においてはURの数は多くないことです。



低所得者層向け団地

では、低所得者層向けの住宅はどうでしょう。URよりも戸数が多く、全国で260万戸あります。ですが、とても競争率が高く、入居は抽選となります。2014年では、全国平均は6倍、東京エリアでは16倍の倍率でした。


僕は当初、新しい団地がどんどん建てられている、と思ったのですが、実際は古い団地が壊され、そこに新しい団地が建てられていたのです。2016年に17,000戸が建てられていますが、そのほとんどが建て替えです。

90年代初頭が団地建設のピークで、その後減少しているのです。また、日本の人口も同様の変遷を辿っています。



UR・試験的な部屋紹介

さて、UR博物館で見せていただいた、URが以前に試験的に作った部屋を少し紹介しましょう。20年ほど前のものだったりしますが。


先ずは、防音に優れたドア。ゴム足によって隙間なく閉まるので、隣の部屋の音が聞こえません。また、”ガラリ”というのが互い違いに付いているため、音は通さないですが、空気は通します。


次は、バリアフリーのもの。車椅子での生活がしやすいように設計されています。

キッチンは、”コックピット型”という名前が付いています。飛行機の操縦席と同じように、座ったままどこでも手が届くようになっています。

縁の部分が盛り上がって作られているのは、車椅子に乗っている方がそこにつかまって、動けるように、という意図です。シンクの部分には、足が入るようになっています。

水もボタンを押すと出るようになっています。

まな板などで調理する際も、キッチン内に高さの違うワゴンが2台収納されているため、自分に合った高さの調理台で調理することができます。

このキッチンは新宿のUR団地に17戸だけ試験的に導入されています。


最後は、ベランダ横に設計された部屋です。昼間は縁側のように、お茶を飲んだりして使えるベンチとなっています。ただ、ベンチの上の部分は取り外しができて、外すとお風呂となります。その向かいにある木のカバーを外すとトイレとなります。ここだけで生活ができるように設計されています。



UR・新しい取り組み

URでは現在、KSIプロジェクトというものを実施しています。KSIとは、機構型スケルトン・インフィル住宅、という意味で、住む人の好みに合わせた自由度の高い内装を作れるようになっています。壁やキッチンなど、自由に間取りを変更できるのです。

フラットになっている配線を壁紙の中に隠すことができたり、一般的には埋め込まれる配管やケーブルを床下に配置することで、デザインの自由度が上げることができるようになっています。

KSIのコンセプトは、独居の高齢者、障害を持つ人々、家族などー様々な需要に合わせることができる、というものです。



■引用元



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海外の反応


・日本の公共賃貸のアパートがとても良い状態・・・一方、アメリカの公共アパートはギャングや貧困の同義語・・・びっくりだよね。





・素晴らしい建物だった!どうしてこういうのがもっと増えないんだろう?





・おおっ、シンガポールの公共賃貸住宅にそっくり。街づくりも外観もね。





・これはうちの国ではうまくいかないよ。日本の人々はルールに従うけど、俺らは違う。1年でゴミ溜めみたいになっちゃうよ。悲しい現実。





・すっごく情報満載なビデオだね。僕の住んでるアメリカには、低所得者の家族向けのアパートがあるよ。彼らは一軒家でなく、だいたいアパートに住んでるな。





・日本の低所得者層向けアパートは、ニューヨークが計画してるものよりも全然良いね。





・車椅子対応がいいな。素晴らしいデザイン❤︎





・まじか!この賃貸、驚くべき安さ。ニューヨーク市よりも安いよ。





・香港よりも日本の方が住宅事情がいいんだね。香港は文字通り、みすぼらしくて、みじめ。





・車椅子対応の家、すごく良いね!私自身がハンディキャップがあるんだけど、こうした需要に応えている文化があるのを見るのは嬉しいわ。



・これで中流階層?ぼくの国のお金持ちの家より快適そうだ。日本人はみんなお金持ちなんだね。日本に生まれたかったよ(泣)





・日本に公営住宅があるなんて知らなかった。オーストラリアにもあるよ!





・すっごく良い公営住宅だねえ、清潔な環境で、静か・・・部屋もとても整理されてる。電気とか、換気とかもね。住宅を管理する部署は、素晴らしい仕事をしたね。





・アパート、めっちゃ綺麗じゃん。いつか日本に行ったら、住んでみたい。





・日本はちゃんとされ過ぎてる!!





・最後の内装についての試みの部分はめっちゃ素敵だと思った!!





・通勤時間45〜60分とか、ニューヨーク市では普通だから。ちくしょう。





・ウケる。トイレが部屋の中にあるアパートは、1人ならリラックスしてうんこできるかもだけど、友達が来てたらカオス。





・韓国もとても似てるよ。でも、韓国ではもっともっとたくさんのアパートがあって、それぞれ個人オーナーが所有している。



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