スクリーンショット 2019-03-05 7.42.47



SPONSORED LINK 



概要


現代日本の隠居人:引きこもりの世界


きっとたくさんの方にとってショックな内容ではないでしょうか。今日は、日本の”引きこもり”について、取材を続けるコンスタンティン・シモンさんが伝えてくれます。

”引きこもり”は日本の言葉で、全て自分の内側に引き入れて、閉じこもることです。社会的に、場所的に、心理的に孤立している人です。


彼らは、自分の世界に生きているのでしょうか?完全に社会から分離しているのですか?

(シモンさん)彼らは、家族と繋がっている場合もあります。食べていかなくてはなりませんからね。母が世話をしていたりするのです。子供達は、学校に行ったり就職をしたりするのですが、日本の競争的な社会の中で脱落してしまう人もいます。現在、日本には50万人の引きこもりがいるのです。引きこもりは、全ての人に影響しています。

今日は、そこをポイントとして引きこもりについてのレポートをお伝えします。



引きこもりの男性・ユウスケさん

ユウスケさんは、ここ10年、小さな部屋に引きこもり、社会とのつながりを一切避けています。

”テレビの音がないと、気分が悪くなるんです。静寂は孤独を思い出させるので。一日、ずっと天井を見ていたりします”


彼は、普通の少年時代を過ごしました。ですが、大学で教授の1人と他の学生たちからいじめを受けたのです。それがトラウマとなり、人との接触を避けるようになりました。

彼は現在32歳ですが、その部屋にはたくさんの少年漫画が並び、まるで中高生の部屋のようです。


彼は、どう自分を表現していいか思い悩んでいます。そして、人生の方向性を見つけようとしています。

”全てを忘れることができたら・・・。はっきりしていることが何もないんです。ただ感じるのは、自分の体が重いことだけ。人と会うのが怖いし、Eメールも電話も、ストレスなんです”

精神的な問題によって、社会不安障害に陥っているのです。引きこもりの人々は、日本の厳しい社会ルールや社会的相互作用に適応できないことが組み合わさっているとされています。


彼の母親は、彼のために食事を用意します。引きこもりの人々は、生きるために親に頼っています。

”彼が部屋から出てくるように、何度も促しました。公園、鳥ショップとか・・・彼は鳥が好きなので。どうしていいか分からなくて、医者にも行って、セミナーにも行って・・・。言えることは、とてもしんどい、ということです。何をしても、言っても、彼は出てこないし。私自身も暗くなってしまいます"、そう母親は話しました。


引きこもり現象は、1990年代後半から認識されるようになりました。日本のバブル崩壊後の問題は、特に若者を襲いました。ですが、現在の引きこもりは特定の世代のものや、特定の社会的背景のあるグループだけの物ではなくなりました。

その多くは男性ですが、女性も含まれています。オンラインで何でも済む、ということは、全く部屋を出る必要がない、ということです。



引きこもりの女性・アリスさん

アリスさんは、5年ほど引きこもりの生活を続けています。

”若い頃に、引きこもり状態のことがありました。でも、そこから外の世界になんとか出たのです。大学に行って、仕事を見つけて、彼氏ができて。大丈夫だと思っていたら、再発しました。私は、力がなくなって、何もしたくなくなったんです。中身が空っぽというか。火が消えるっていう感じですかね”


アリスさんは仕事を辞め、夫も諦めました。ですが、彼女は最近、人と話すことが不快ではなくなってきたそうです。



増える孤独死と引きこもりの高齢化

毎年、約30,000人が日本で孤独死しています。彼らは自殺ではなく、寂しく静かに死んでいるのです。


ある部屋では、68歳の男性が住んでいました。そこに遺品や部屋の清掃・処理をする会社の人々が入っていきます。彼が亡くなってから2ヶ月が経っているようです。

”きっと、この男性は転んで亡くなってしまったんでしょうね”、清掃会社の男性は話します。部屋の中には、血の跡が生々しく残っていました。


片付けをしていく中で、謎に包まれた男性の生活が少しずつ明らかになっていきます。

男性は、会計士として40年間働いて退職した後、外の世界との接触を止めてしまったようです。

清掃会社の男性は、冷蔵庫を片付けながら話しました、”冷蔵庫には、おでん、納豆、レトルトのものが入っています。こうしたものは、1人暮らしの方の冷蔵庫によくあります。こういう方の状況などを体系的に考えると、みんな同じなんです。僕は、結婚をして、彼らのように1人で死にたくないな、と思いますね”


日本の社会が高齢化するに伴って、引きこもりも高齢化しています。歳を取るほど、孤独になっていくのです。面倒を見てくれる家族もおらず、友達もいない・・・彼らは社会から消えていき、社会自体から無視されるようになるのです。


”もしも、近所等と関わりがあれば、孤独死は防げると思います。人は、もっと他人に注意を向けるべきです。ちゃんと近所同士でコミュニケーションを取れるような、本物のコミュニティを作らないと”ーこうした現場をたくさん見てきた清掃会社の男性は話しました。


男性の姪と連絡が付き、彼女が家にやってきました。男性の遺品を受け取り、4,000ユーロをクリーニング代として支払いました。

”私は彼を気にしていましたし、電話もしていました。気にしていたんです。彼を外に連れ出そうとして、声をかけましたが、拒否されました”

ー彼は、孤独だったんですよね。

”はい、そして、孤独が好きでした。彼は1人で生き、1人で亡くなったんです”


引きこもりは、孤独と繋がっているように思われます。



引きこもり問題への対応

問題に対処するために、日本政府は40歳以上の引きこもりについての研究を始めるよう指示しました。


関水徹平さんは、引きこもりの責任は現代日本社会にある、という本を出版しました。

”ヨーロッパのような個人主義の社会とは違い、日本は共通規則を重んじます。その中で、個人は社会やグループに従う能力に価値を置いています。引きこもりの人々は、そういうことができないのです。結果として、彼らは自分たちが社会のルールに従えないダメな存在だ、と感じ、罪悪感から苦しんで自分を責めることが多いです”


NPO法人FDA(Futuere Dream Achievement)では、自分の部屋を数時間でも出ることのできる人々のために、仕事のためのトレーニングを提供しています。

今回の講義では、エクセルファイルの使い方を講師が説明しています。ここでは、請求書の書き方、年上の同僚に対してのメールの書き方、人前での話し方、他人といる時にリラックスしたり笑う方法など、基礎的な内容を教えます。


FDAの理事長である成澤さんに話を伺いました。

”来れる範囲から、まずは月に2回来れるように促します。少しでも家を出られるように、ゆっくりと始めていきます。僕たちは毎日講義を持っていません。たくさん求めることはできませんからね”


講義中に興味を失ってしまう参加者も数名はいますが、それ以外の人々は団体に協力してもらい働く場所を見つけようとしていきます。


参加者の声を聞きました。

”以前、僕は話すことができませんでした。でも、もう今は怖くありません。同僚と話すことができますし、チームの一員として作業を分担することができます。協力すること、コミュニケーションを取ることをここで学びました。もう一度再出発できるな、と自信が付きました”



引きこもりの経験と向き合う・アリスさん

アリスさんは再び動き出しました。彼女はもう、外に出て人に会うことを怖がったりはしません。

彼女は月に1回、引きこもりのための雑誌の編集会議に出かけています。この雑誌を作っている人々は皆、孤独な時間を過ごしたことがあり、自身の経験をシェアしたがっています。

”最初は、発見の旅でした。ここにいる人々は皆同じような経験を持っているので、心地がいいです”、アリスさんはそう話します。


編集会議に参加している男性に話を聞きました。

”僕は人が多いところが苦手です。ここでは、お互い知っていて、誰も互いを評価したりしないんです。僕たちは自分のしたいように振る舞えます。もしも座りたくなかったら、それでもいいんです”

彼らはここに来て、互いの気持ちを共有し、自身の個性を吐き出します。



引きこもりのための雑誌が目指すもの

彼らの月刊誌HIKIPOSはオンラインでも読むことができます。紙でも発行されており、数千の読者を抱えています。その中には、引きこもりの人々、引きこもりの子を持つ両親も含まれています。親たちは、自分の子供達が何を考えているのかを知りたいのです。


HIKIPOSの編集長である森本さんに話を聞きました。

”たくさんの人々が引きこもりに対して否定的な見解を持っています。甘やかされているとか、怠惰だとか。僕たちは、その誤解を解きたいのです”


彼らは、さらに大きな目標を持っています。社会の持つ生産性や競争性に対する強迫観念に挑む、ということです。

”日本の人々は、働かない人々のことを価値がない、と考えます。でも、話すことで、引きこもり現象に向き合うことで、違った生き方を見せることができると思うのです”


誰もが社会から疎外されることを選んだわけではありません。ですが、現在、彼らは自分たちの経験を使って、生きる意味を見出そうとしているのです。


約50万人の引きこもりがまだ外の世界へ戻る道を見つけていない、といいます。


孤独化は、日本の社会的な問題です。昔ながらの社会構造ー家族、仕事場、コミュニティ・・・全てが悪くなっており、それらは人々を救うことができません。それこそが私が感じたことです。引きこもりという現象は日本で初めて認識されたものですが、世界に広がっていると思います。



■引用元



SPONSORED LINK 


海外の反応


・健康的な人々の、病的社会へのリアクション。とても悲しい。





・2019年、まだ子供を持って、結婚して、年に261日働く、というのを人生のゴールにしてる人がいる・・・社会が望む形ではなくて、自分がしたいように生きて欲しい。





・25年、奥さんを探したけど、興味を持てる女性がいなかった。次はどうしたらいいんだ?答えは、何もしない。家族を養うためにお金をたくさん稼ごうと出世をする計画はなく、ただ仕事へ行く。





・この問題はどこにでも存在しているよ。





・男性は、社会から離脱していく。どこでもね。人生は詐欺だよ。ジュースはしぼる価値がないんだ。





・この引きこもりの彼は32歳だけど、部屋はティーンエイジャーのものみたい。最高だね。そして、俺は39!





・どうして彼に友達が必要なの?別によくない??彼の漫画コレクションは、かなりイケてるんだけど!





・1人になるのはいいことだよ。誰かに継続的に嫌がらせされないしね。





・間違いなく、こういうことはアメリカでも起きている。





・え〜っと、僕自身も引きこもりだと思う。世界中の引きこもり仲間に、ブラジルからこんにちは!





・個人的に、1人で死ぬのはあり・・・彼女も子供も僕を幸せにするためには必要ない。いつだって、自分自身だけで幸せだから。





・どうやって彼らは部屋代とか払ってるの?もしも私が1日中部屋にいられたら、世界で一番幸せなんだけど!!





・アメリカ人の俺・・・正直言って、これって普通って思った。はは。





・やめてくれよ。内向的な人として言わせてもらえば、1人になりたいんだよ。俺らは1人でいるのが健康なの。俺らは、孤独じゃないの。俺らは、1人でいる時が幸せな、内向的な人たちなんだ。多分、意気消沈してるのと、幸せな内向的には違いがあるけどね。





・社会:自分らしくあれ、社会:だめ、そんなんじゃだめ





・引きこもりの男性、本棚にジョジョの完全コレクション持ってるじゃん。それで室内にいるなって方が無理!





・ここのコメント欄の人の何人かは、苦しんでいる人への同情心が無いな。





・これは、日本独自の問題じゃ無い。日本が初めに気づいただけ。アメリカやヨーロッパでもこういう人がいるのを知ってる。





・これは、完全に母親の間違い。彼に食べ物を持って行ったらダメ。持って行かなかったら、彼の方から自然と出てくるよ。





・これは、ヨーロッパ社会の未来だな。





・もしも経済的に余裕があれば、1週間とか、毎月こういう状態になりたい。



ひとこと


引きこもりはどこでも起きてるようですね


SPONSORED LINK 


SPONSORED LINK