概要
”この世界の片隅に”ー原爆が落とされる前の広島を描いたアニメ
日本人ディレクター片渕須直が、最近ロサンゼルスを訪れた際に最初にしたことは、何度も読んで使い古した”この世界の片隅に”の本ーこうの史代が戦時中の広島について描いた漫画ーを取り出したことです。これは、オスカー争いにおいて、高い評価を得た彼の映画の原作本です。
日常の瞬間
彼は、この映画の主役、18歳のすずがかばんを持って階段を上がっていく姿を指摘します。”これは、観客がすずが実在の人物だとわかる瞬間です”片渕は言います。”でも、この映画は子供時代の思い出を思い出させるものでもあります。子供の頃、とても重いものを困りながら運んでいた。だから、このシーンは大きな都市で一人ぼっちの人々を思い出させるんだと思うのです”
言い換えると、困ったり、孤独だったりというこの日常の瞬間は、”この世界の片隅に”における素晴らしい特徴だと言えるでしょう。このアニメでは、デリケートな手書きのアニメーションを通して原爆が落とされる前、そしてその後の広島での生活を描いています。
そして、これはほとんど全てのもの(右手と絵を描く能力も含め)を失ってしまう繊細な芸術家すずが成長していく物語です。片渕は、これをより時代を超越したものにしています。
広島を調査
片渕は注意深く戦前の広島の歴史や建築物について調査をし、また現在80代になる当時を知る人々にインタビューをしました。彼はこの地区で爆弾を落とされるまでの数か月間どうやって人々が暮らしたのか、彼らが子供の頃に遊んだ公園について、行ったビルのこと、天気はどんなだったか、そして、爆発について覚えていることを聞きました。
”確かに存在した町なのに、調査をしていると、私たちの見つけられないビルの写真がありました”片渕は言いました。”少なくとも、私たちは一般的な建築については理解していました。でも、そこにはたくさんの可能性があるのです。なので、いくつかの理論上の建物図を作り、広島に入れ込んでみました。そして、その謎のビルの隣に誰かが住んでいたことがわかり、僕に連絡が来たりしました。
その女性は、漫画に描かれていたお店の前に手すりがあったこと、そしてそれに背中を持たれかけた時、どんな感じだったかを思い出しました”ですが、原作の漫画では手すりは描かれていませんでした”監督は言います。”すべての情報はインタビューした人々から出てきたものです”
すずを創作する
すずは海の近くにある、江波という町の出身です。ですが、お見合い結婚の後、彼女の夫と共に大きな軍港都市・呉に引っ越しました。彼女は大きなトラウマと悲劇に耐えますが、その魂と生き抜く感覚が、描くことへの愛と共に彼女を奮い立たせていきます(新しい延長バージョンでは、彼女の結婚への苦しみについてより入念に描かれています)。
”すずは、私が知っている誰かのように感じます”片渕は言います。”他のアニメのキャラと比べると、すずはとても複雑です。ですが、同時に、現実を生きるどんな人々も同様に複雑なのです。なので、私は私の知っているすずのような人々を、自身の経験や記憶から思い出し、引き出してすずを創りました”
”けれども、私の妻(助監督・浦谷千絵)を含めて何人もの女性のアニメーターが周囲にいました。彼女は割り付けの90%をこなし、たくさんの絵を描きました”
多くの重要なアニメーターは女性で、そのニュアンスや信ぴょう性を持つ考え方がすずに注入されました。”気付いたかどうかわかりませんが、すずが結婚するまで、たくさんのスキンシップがありましたが、その後それがなくなりました””そして、彼女が実家に訪れた時、彼女の姉妹は彼女の髪を梳かしてくれ、そこでまたスキンシップが始まるのです”
原爆
もちろん、原爆が落とされるシーンを描くことは感情的にとても難しかったですが、監督はそれを個々に引き付けて描くことに成功しました。”このシーンを描く時、そこにはたくさんのストーリーとたくさんの人々がいました。たくさんの調査をして、記事を読み、写真を見、誰が誰かを知っていたので、このシーンを描く時に人々の名前を頭に置くことができました”
”私はアニメに描くことができることは、表現できることだと思っています”監督はそう続けました。”すずだけでなく、彼女の周りにいる人々、町、入り江、海、空、すべてのもの。もちろん、たくさんのCGをその世界に入れ込むことは技術的に可能でしょう。でも、よくいる主婦をそうやって描くことはできません。アニメは外側で起きていることを表現することができますが、またその魂の部分を描くことも可能なのです”
■引用元
https://www.facebook.com/NipponCom/posts/1795012910539900
海外の反応
・素晴らしく、美しく、重要な映画。戦争の恐ろしさと、関係のない一般の人がそれに対して代償を払わされたことについてのメッセージが込められている。とても力強く、でも同様のテーマを扱った映画のように残忍ではなく。この映画は、みんなが観るべき映画だと思う。
・飛行機の中でこの映画を観たよ。とても感動した。普通の人々がどう暮らしていたかが伝わる素晴らしい映画だった。
・日本の映画祭でやってるって聞いたから、彼氏と一緒に観に行ったよ。2人とも、とても感動して、この映画が大好きになったよ。
・この映画を買って、これから観るところだよ!
・これって、火垂るの墓みたいな映画かな?だとしたら、僕は観られない・・・。
・↑ 火垂るの墓は泣けるよね・・・。それとは違うけど、この映画は素晴らしいよ。お勧め!
・映画シェナンドを思い出したよ。家族が一緒にいることについての映画だよ。
・みんなが観た方がいい映画だと思う!
・この映画、今日見たけど泣いた・・・(涙)
・とっても良かった!!
・絶対観るよ~~。
・戦時中の日本の町の描写が素晴らしい。日本はこの時代、結構な先進国だったよね。もしも日本が戦争に進まず、発展をそのまま続けて行ったらどうなっていたかっていう想像をどうしてもしてしまうよ。そしたら彼女は今どうしていただろう。人間の野望がたくさんのものを破壊したよね。
・とても、素晴らしい一本。
・観たいーーーー。
・戦時中の日本の町の描写が素晴らしい。日本はこの時代、結構な先進国だったよね。もしも日本が戦争に進まず、発展をそのまま続けて行ったらどうなっていたかっていう想像をどうしてもしてしまうよ。そしたら彼女は今どうしていただろう。人間の野望がたくさんのものを破壊したよね。
・これは素晴らしい映画だよ。
ひとこと
大絶賛のようでした
SPONSORED LINK
コメント
アメリカ人の子が言ってました。加害者の視点でのアニメも創って
ほしいと言ってました。
経済封鎖かけてきた目線でのアニメ?
だったらアメリカ人が作ればいいじゃん
アメリカ軍は日本でもフランスでもドイツでも多数レイプしたが知ってるかい? とか、
一般アメリカ人が知らない地方都市の無差別爆撃でどれほど一般人が死んだか? とか。
原爆の正当性に「戦争を早く終わらせる為」と言うなら、なぜ北朝鮮やベトナムや
中東での戦争の始めに使わなかったの? とか、色々と聞いてみたいね。
なんで日本がアメリカ人の視点の映画作んなきゃいけないんだろうね
自分らで作れや!てか、今までたくさん作ってきただろうに
アニメで作ってほしいってことか?
わからないんだろね。
それって一つの映画を批判する理由にはならないよね
その理由で批判するなら批判対象は日本映画業界全体になるはず
というか本当に「戦場」を舞台にしている映画とかでは、ある程度加害者としての立場の日本もきちんと書かれてると思うけどね
日本との戦争についても冒頭でパーティーの世間話として出てた記憶がある
アメリカ内陸は戦争と無縁だから「この世界〜」みたいに普通の女性の日常が徐々に戦争に塗り替えられてく、なんて描写はできないと思う
戦争は遠くで軍人さんがやるもので一般人とは距離を置いたものって認識なんでしょう
結果、アメリカのある日いきなり奇襲攻撃やテロに晒されて人々が逃げ惑い最後は皆で団結したりヒーローが現れたりしてUSA!USA!という単純明快で2時間でちょうどよく完結するものになる
中国人、朝鮮人あたりを使わないあたり少しは学習した模様。
この映画を観たくないと言ってるアメリカ人がアメリカを加害者と表現するとは思えない
戦後、日本でコリ*アンが暴れまくるように「日本人狩許可証」を発行しまくってたアメリカの物語観たいでーす
米国の戦争中の日常をアニメにする時は忘れずに描け。
我々が北朝鮮を潰しました、何十年後かに北朝鮮が被害者である様な内容の
映画が出てきました。見たくはないわな。
でも軍需産業も基地も無い地方の、農漁業しかない小さな町まで爆撃したんだよ。
あれが国際法違反の民間人虐殺でなくて、何だろうね。
バカ韓国の尻馬に乗って「慰安婦は人権問題」とか言う前に、
罪も無く殺された民間人の人権を問題視しなよ、アメリカは!
ジープに乗せられて連れ去られて
ズボンのジッパーを顔の前で下ろされた
って言ってるんだけど
Geepは今も絶賛発売中のアメリカ車だし
日本兵のズボンは当時ボタン式なのよね
ジープってジッパーって犯人アメリカ関係者じゃんっていう
絶賛映画化お待ちしております
結局、共感得たかったら、どちらの「国」が悪かった、ではなく、より高次の価値観として「戦争」という外交的手段は悪だ、というもっていき方だよね。
愛国心から、より包括的な倫理に訴える方法だけだね。
でもさ、もう自分たちで止めるシステムを持たない国から自国の利益を守るには、戦争しか選択肢はないというときもあるんだよね。そういう正義もあるしな。
はだしのゲンの映画作ったら発狂するんじゃねえか?
たまにそういう意見見るけどさ、日本国内の一般人を題材にした作品なんだから、加害者視点なんて描写しようないだろ
それって言外に「これ以上空襲、原爆を題材に映画を制作するな」と言われてる様なもんじゃん
今回の場合は、日本人が他国の映画を否定した時に初めてブーメランになるじゃないかな
これはイデオロギーの話じゃなくて映画の話だからね
あ、でも日本をネガキャンするために捏造刷り込み用に作られた映画は話が別だったね
こういう日本目線で世界でも見てもらえるような作品が今後も増えて行くことを望むわ
米国の映画でも、原爆投下をメインに描いた作品ってあったっけ?
触れられるとしてもセリフで一言引用される程度、
あの『パールハーバー』でさえ原爆投下するシーンは描かれなかった。
戦争を早期終結させ、結果的に大勢を救ったのだと主張するなら
そういう映画でも作ればいいのにね。
日本はアメリカと戦う気などさらさら無かったのに、中国大陸において、日中戦争に割り込んできてアメリカから日本に戦いを挑んできたんだから
アメリカ人は、日米の戦いはアメリカが仕掛けたものだという事実を知れ!
真珠湾攻撃が日米の戦いの始まりでは無かった事を知れ!
アメリカとかけ離れてるアジアの地に何故アメリカがいたのかも重ねてな
そんだけアメリカは余裕があったって事だよな
そりゃ勝てる訳がないわ
逆に余裕があり過ぎてドラマにもならんのだろう
シマウマがライオンに文句言うか、と
弱肉強食の時代だっただけで、それを今被害者ぶっても意味は無い
今だってドンパチしないだけで経済で同じようなもんだし
それじゃどこぞの隣国と同じだと思うぞ
大抵先に難癖付けられるから反論したくなるだけなんだよなぁ
今回に関しては、『被害者振りたい』人でなくて『加害者だと思われたくない』人の方が先に声を上げたんだぞ
抜群の釣りセンスだな
みんなこの映画見てるのかな?
見てなかったらとりあえず見といた方が良いと思うぞ
今さら言うまでもないがいろいろ凄い作品だったわ
戦争は楽勝だけど日本を新型爆弾の実験台にしよう!
…こうですか?
日本を経済封鎖して戦争へ追い込んだアメリカが被害者面すんじゃねぇ!
中国を侵略しなかったら良かったんじゃね アメリカが日本に対して経済制裁するぞて警告するのは当たり前だろ
すずさんが号泣するシーン、あれはただ単に敗戦のショックというだけではない。号泣シーンの直前、敗戦にも関わらず嬉しげに上がる韓国旗を見て、すずさんはハッとした。それまで信じさせられていた、というより、極限状態の中でただ一つの拠り所として、全力で信じて乗っかっていくしかなかった、自国の絶対正義という価値観が、ここで一気に揺るがされた訳だ(原作にはそういうメッセージがある)。その結果溢れ出るやるせなさや悔しさ、空虚感をどうにも処理しきれなくなった。だからこその号泣、な筈なのだが、何故か映画版では「海の向こうからやってきた米が……」などと、ボヤッとして嘘臭い独白に差し替えられている。
こうの女史の、綿密な取材に基づいて当時の世界をありありと描き出す姿勢は、全作品に一貫している。この一件についても、思想どうこうではなく、当時の日本人のごく自然な心の動きのひとつとして描写した筈である。ところが、片渕監督は映像化するにあたって、そこだけを不自然に曲げてきた。
勿論全て原作通りにやるのが監督ではない。だが、監督のオリジナリティや作家性を発揮する意図があったのならともかく、これはただの配慮でしかない。いったい何に忖度したというのだろう。
関東大震災の後、卑劣にも小学生の作文から朝鮮人虐殺にまつわる部分を改竄・抹消して「震災記念文集」として刊行した初等教育研究會にやり口が似ているなどと言ったら、流石に言い過ぎか。
だが、折角二時間以上にもわたってこうの女史の作品作りに敬意を払い、見てきたかのような息を呑む昭和世界を作り上げてきたのに、クライマックスシーンでこれでは、どうしても画竜点睛を欠くと言わざるを得ない。
ロングバージョンに期待する。変わっていないとは思うが。
それと、夕凪の街 桜の国も是非映画化を。支援しますぞ。
なるほどね。アメリカ的には日本=加害者なのか。
黒船とか不平等条約は欧米が加害者?
> 中国を侵略
少なくとも発端としては日本軍=国連PKOみたいなものだったらしい。
軍閥とかが攻撃してきたら反撃しないとダメだろ?
このコメ欄を見せてあげて
反応を教えてほしい。
当時の田舎娘(の中でも特にぽやっとした)すずさんに
あの旗一つでそこまで推察出来るかというと甚だ疑問です
監督としてもそう思ったのでより庶民寄りな米や豆の話に変えたんだと思いますがね
まぁ原作と違うのはいろいろと不満は有ると思うけど
別に原作が無きものにされてるわけでは無いのでそれはそれこれはこれと割り切って見るしかないんじゃないでしょうか
あと夕凪の街 桜の国は既に映画化されてます
>より庶民寄りな米や豆の話に変えたんだと思いますがね
そうかもしれませんね。
確かに、海外からの食糧(例えば、台湾などはアメリカに制海権を奪われるまで、作った米の半分近くを内地へ”輸送”していました)が途絶えると今後いっそう辛苦を味わうのではという、あくまで庶民的な不安が先行したという見方も、できなくはないかもしれません。ただ、前後との繋がりがやや不自然になってしまいますが……
>夕凪の街 桜の国は既に映画化されてます
実写版となると、おっしゃった様に夕凪の街 桜の国も映画版がありますし、この世界の片隅にだって以前日テレがドラマをやりましたが、全体としては片渕監督の見せ方のほうが断然好きですからね。
第2弾としてまたクラウドファンディングをやらないかと期待してしまいます。
でもお前が通ってるのは朝鮮学校じゃんwww
※1は脳内妄想のアメリカの子供だよ
普通に考えてアメリカの子供がこういうアニメに興味を持つことも理解することも出来ないのは、アメリカの幼稚なアニメと映画、銃乱射や薬物乱用振りを見ていれば想像付くだろ
勝ったから自分たちが正しかったと本気で思ってるし、国だってそう教えるんだから仕方ない
お前らレベルにはそれが丁度いいよ
外野のアメリカが言うことじゃない
あとそのツケが今の調子こいた中国とそれに対して手をこまねいているアメリカの現状を招いている
アメリカは責任とってちゃんと中国ロシア朝鮮半島滅ぼせよ
そろそろ連合国のプロパガンダ無しの第二次世界大戦の真実を伝えてほしい
個人個人がつなたない事実つぶやくしかない
例え日本語でも、見てる側は通訳してみてる
これが米国の本音やね…
「民衆のデモクラシーへの失望から陸軍の暴走が生まれた。その結果、日本は国際社会から孤立していった」
これだけの話
日本が外交下手だったのは万人が認める所だろう。
けどまぁ、だからと言って日本が悪だった訳でも無いし、アメリカが悪だったって事も無い。
色々知るとあの時代は前時代的な覇権主義、植民地主義の世界的な清算の時だったのだと思う。
だからナチスや日本に全ての「悪」を押し付け、綺麗になろうとしているんだね。
戦争と言う世界の流れから離れてやれ虐殺だの慰安婦だのと、言ってしまえば枝葉の話しか話題にならんだろう?
それは本質に触れてほしくないからだと思うね。
アメリカ人が云々言っているけど、言われた側が見ていればこの映画に加害者や被害者は強調されたものではないといえたはずなんだけどな。
近年映画の中では文句なしの傑作だったよ。
戦争終わったら朝鮮人手のひらクルーして横柄になった
主人公と同い年で当時商売してたうちのばあちゃん(まだ元気)談
そういうの戦後からいままでずーーーっと作られてきたわけだがw
いまでも民放見ればいくらでもやってるよ。
そういうのとは違うからこの作品が注目されたという側面もあるわけだよ。
コメントする