概要
おつりのトレイ
アリスへ
僕は日本でお金のやり取りをする時に使われている小さなトレイにとても興味があります。手に乗せたり、レジの横のカウンターに直接置くのではなく、当たり前のようにトレイにお金を置いてやりとりするって素晴らしいことだと思うんです。もちろん店員さんもお釣りをトレイに置いてくれます。
レストランでは伝票やレシートもレザーのトレイに乗って出てくるし、銀行や郵便局ではプラスチックのトレイが使われています。
僕はどうしてもトレイの名前と、元々はどんな用途で作られたのかが知りたいんです。
ベルナルドより
ベルナルドへ
この疑問は興味深いですよね。多くの人がトレイの存在に驚いているんですよ。答えを考えたところ「えーなんだろう」「正直考えたことなかった」でした。毎日目にしていますがそれを疑問には誰も思っていないのです。
そこで東京の貨幣博物館はお金に関するすべての情報を持っている場所なので、答えを探しに行ってきました。しかし毎日銀行で目にしているトレイにもかかわらず、博物館ではヒントになるようなことやトレイに関する資料もありませんでした。
お話を聞いた担当者の方も「興味深い質問だけれども、残念ながらトレイについての記録はないのです。」と教えてくれ、日本銀行へ行って調べてはどうかとアドバイスをしてくれました。
私は日本銀行はもっと重要な情報を扱っていると思ったのですが、可能性は否定できないので行ってみました。広報の方はとても親切で情報を探してくれるともことでしたが、2日後に謝罪の連絡が来ました。
「何も情報がなく申し訳ございません。トレイについては銀行の歴史からすっぽりと消えてしまっているようです。」と担当者の方はおっしゃっていました。
多くの日本人が疑問に思わなかったトレイですが、実はさまざまな呼び方があるようです。「釣銭トレイ」が最も浸透した呼び名で、他にも「会計盆」とも呼ばれています。トレイを販売している会社はシンプルに「コイントレイ」と呼んでいます。一番驚いた呼び方は「かくとん」でフランス語の「箱と作る紙」の意味から来ています。
ここから幸運の女神が私に微笑みました。まずは「かくとん」という言葉が日本に入ってきたときに、トレイの仕組みが持ち込まれたのではないかと考えました。1918年に出版された「新しい言葉の字引」では「お釣りを置く丸いトレイで近年はゴム製の底で小銭が滑らないように工夫されている」とありました。
そうこのトレイは数百年前から使用されてきたのです。しかし古い習慣という感じは全くしません。江戸東京たてもの園の田中さんは「江戸時代には一部の小売り業者しか金銭のやり取りを行っておらず、ほどんどが後払いでした。」と教えてくれました。
販売業者はお盆と年末の2回に分けて金額を受け取りました。そのため顧客はお金を紙につつんで渡し、販売業者の目の前で開けて金額が正しいかを確認していました。払う金額があらかじめわかっているため、おつりが発生することがなかったのです。
18世紀の初め「越後屋」ができてから値切りが始まり、おつりが発生する場面が生まれました。「現金掛け値なし」のスローガンは瞬く間に広がり人気が出ましたが、それでも他の業者は後払い方式を変えませんでした。
何十年もたった後、越後屋は販売業者が顧客のもとへ商品を持っていき宣伝する「座売り」から店頭に在庫を並べる手法を取り入れました。すると1900年までには全ての業者が同じ手法を取り始め現金のやり取りが始まりました。田中さんはこの変化の時期にトレイが使用され始めたと考えていますが、いつ誰によって導入されたのかはわかっていないとのことです。
私はトレイの歴史や使われる理由をこう意味づけました。話を聞いた方々皆さんがトレイはおつりを手渡しして落とす心配もないし、渡した金額が正しいか確認もしやすいので使いやすいとおっしゃっていました。
そしてある店員さんはトレイを使ったほうがより丁寧な接客をしている印象を与えると言っていました。日本人は相手の手を触るのを嫌う傾向があるため、トレイが適度な距離を作ってくれるそうです。なのでトレイは日本人好みの丁寧な接客をするのに使われているということなのです。
■引用元
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海外の反応
・確かに小銭を渡すときに手渡ししようとしてレジ台や床に落として拾うのをかんがえたらトレイはいいアイディアだよね。落としたら恥ずかしいし。
・すごく興味深いトピックだった。ちいさな疑問も解決しようという精神がいいね。長年レジ係で働いているけど、お客さんの手を触って気まずくなることあるもんね。
・トレイにお金を置いたら金額がはっきり見えるから、支払額やおつりをごまかそうとする人もできなくなるね。
・使うかどうかは私たちが決めればいいのよね。手渡しで渡しても対応がいい店員さんはたくさんいるよ。
・うちの近くの肉屋さんもトレイを使っているよ。ゴムのブツブツがコインを取りやすくしててすごく便利。
・日本に何度も行っているけど、直接手にお金を渡してたよ。それって失礼だったのかな。私の国では手渡しすることが丁寧だとされているから両手で渡さなきゃって思ってた。
・てっきり小銭っていろんな人が触って汚いからトレイに置きたいのかと思った。
・前にレジのおばさんが僕の手のひらをトレイみたいに扱って、手のひらの上でおつりの金額確認させられたよ。
・イギリスではカードが主流だからほとんど小銭を使わないけど日本は違うんだね。
・トレイって日本でしか見ないもんね。ああまた日本が恋しくなった。
・伝統的なハイクラスの場所だとトレイがあるよね。コンビニでは見かけなかった気がするな。
・トレイがあっても手渡ししてくる店員さんもいたよ。
・貨幣博物館行ったよ。いろんな情報があって面白いところだよね。
・滞在中にトレイに慣れるまで苦労したよ。今となってはいい思い出だけど。
・私のママによると2人で同時にお金を触るのって幸運が逃げていくらしい。だからトレイが必要なんだね。
ひとこと
同時にお金に触ると幸運が逃げる説はおもしろいですね
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コメント
フが1番近い
喉から空気を押し出すようにする
可愛い店員ちゃんに両手で挟んでもらうのが神
最近だよ、世間一般が妙に潔癖症になってきたのは。
今でもコンビニでお釣りもらう際、こちら(客)が手のひらを上に向けて広げれば、そこに乗せてくれる人は多い。
トレイが発達したのは、互いに金額の確認がし易いから・・の一点だとおもう。
これは凄い
最近は店員がトレイに置いて渡すとかあるのか
銀行:客も職員もトレイを使う
コンビニ:客がトレイを使い、おつりは店員が直接客に渡し左手を客の手の下に
そういう店に行けば、なぜ必要なのかわかる。
店員が袋詰めしている間、金を渡せないからだ。
テーブル台に直置きするのもなんか野蛮だし・・・
ミスタードーナツがトレーなかったような・・・で、いつも困る。
あれ、取りにくいから止めて欲しい。
トレイ以外に置かれた場合はトレイにお金落としてレジに突っ込むし(バイト並感
釣り銭も同様で、本来なら両手を目の上に差し上げて受け取らなければならないが、いまコンビニでそんなことをしたら後の客にど突かれるであろう、それゆえヲシキの上に置かれた釣り銭をそのまま指で摘んで受け取るという安直な方法が普及しているのである.なおコンビニの娘がこちらの手に直接手渡してくるのは古来の作法が無意識に出ているのであり、オマエラに関心があるわけではないから注意な.
ドイツも手渡しだった、高級店を除けば
イタリアはプレートがあってそこにおつりを置かれた
フランスはお金を置くトレーがあったけどそこに代金を置いたら無礼者呼ばわりされておつりは投げ渡された
確かに代金を置くトレーだったのに・・・
地元のローソンもセブンイレブンも客は直接台に金を置いて、店員は釣りを手渡しする。
スーパーは客がレジ横の高い位置にある固定トレイに金をだして釣りは店員から手渡しで受けとる。
ホームセンターもそのどちらかだな。
トレイを動かしてやり取りするのは郵便局と銀行だけ。
カウンターに直置きばっかり
コロッケのことを、クロケットとか言う人ですか?w
>1918年に出版された「新しい言葉の字引」では「お釣りを置く丸いトレイで近年はゴム製の底で小銭が滑らないように工夫されている」とありました。
はあくまで言葉の導入であってもっと前から「釣り盆」としてあった文化だし
盆暮れの売り掛けは大棚みたいなところで町屋や長屋みたいなところに売りに来る魚屋や町の茶店やうどん屋みたいなところは毎回払ってたんだから
うん、安い店には無い。台に拡げて見せて、大体のお店もお釣りも掌にドロップ。
同時に触るといけないって、骨揚げかっ!
トレイを使う事もあれば使わない事もある。
だから現金の手渡しが基本の国は低民度
その点は西洋にだってあるよね。例えば手紙をトレーに乗せて差し出すとかさ。
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