黒澤明の「7人の侍」の知られざる秘密という記事が話題になっていました
秘密というよりはエピソードなものも混ざっていますがご愛嬌でしょうか
概要
半世紀前に公開された監督黒澤明の「7人の侍」は、当時の日本映画業界に革命を起こすものであった
なぜ彼は限られた予算の中、これだけの傑作を作ることが出来たのか
そこには16の秘密が隠されていた
1.初のサムライ映画
7人の侍を製作するまで10年以上映画監督として活動していたが、黒澤が武士映画を製作したのはこれが初めてであった
2.一人のサムライから物語が始まる
当初はあるサムライの人生を描くものを予定していたが、この内容では世に受けないと考え撤回、最終的に農民に雇われた武士のグループに焦点を当てることとなり、大ヒットとなる
3.常識外れの予算額
当時の日本では製作費7万ドル(約700万円)が相場だったが、製作期間が1年近くになったこともあり最終的には50万ドル(約5000万円)に膨れ上がった
4.製作中に釣りへ
あまりにも製作期間が長く、製作会社は黒澤自身の心配をするほどに
製作会社側の提案で2回ほど製作を中止したこともあったが、そんな時黒澤は釣りに出かけたという
5.歴史上実在したサムライを描く
武士の生活を鮮明に描いた本映画では、宮本武蔵などの実在したサムライを基にしている
6.台本を書く前に物語は出来上がっていた
映画の台本は熱海のホテルに6週間缶詰状態となり、黒澤を含めた3名で執筆された
しかし、実際は台本を書く前から黒澤の頭の中ではイメージが出来ており、ノートに書き留められていたという
7.オープニングは本当にあった襲撃
この映画の有名なシーンの一つでもあるオープニングは、実際にあった村への襲撃を描いている
ある海賊が襲った後の村を撮っており、あえて控えめなオープニングにしたと黒澤は語る
8.芸能事務所の設立
黒澤は映画監督として活動しながら、俳優たちを集めた事務所を設立した
9.NGとされた曲がメインテーマ曲に
他の作品でも協力してきたHayasakaが作曲を担当し、当初NGとされ「捨てられていた曲」を黒澤が気に入り、有名なテーマソングとなっている
10.MIYAGUCHIが苦戦した役割
黒澤は剣を使うシーンに拘りをもっており、MIYAGUCHIのシーンを撮影する為に2日間も訓練をしていた
11.MIFUNEが自分自身になれた役
MIFUNEの演じるワイルドな役柄にあえて黒澤はコメディも取り入れている
後からMIGFUNE自身は、「この役柄を通して、本当の自分になることが出来た」と述べている
12.照明で役者が怪我をする
恋人同士のシーンを演出するために、地面に鏡を置いて撮影
何度も撮り直しをしている間に、その反射した光で役者の目が痛くなってしまったそうだ
13.予定外の火災シーン
火災シーンでは消防車を用意した上で撮影しなければならなかったが、当日全ての消防車が本当の火災に出動していた為、戻ってくるのをひたすら待たなくてはならなかった
14.撮影方法を変えた
ワンテイクで撮影しなければならないシーンでは、3か所にカメラを設置し、後から編集する技術を取り込んだ
この方法は黒澤の監督人生においても画期的なスタイルであった
15.過酷なクライマックス撮影
夏に撮影予定だったシーンがずれ込み、大雪の2月に
雪を溶かし、さらに冷たい泥沼の中サンダルで演技をしなければならなく、爪が剥がれてしまうことも
16.完璧な映画
黒澤にとって7人の侍はどのような映画か、と聞かれたときに彼は「バターステーキの上にウナギをトッピングしたような贅沢で、完璧な映画だ」と語っている
■引用元
1 2
海外の反応
・MifuneとShimuraはこの時代の最高のキャストだったよ
・もし7人のサムライが好きなら、他の黒澤作品も観るべき!
・私が今まで観た中で一番長い映画かもしれない
・この映画はおもしろそうだね
・早速チェックしてみよう!
・学校の授業でこの映画を観たわ、とってもクールだった
・この映画にこんな背景があったことを知らなかったよ
・黒澤は映画業界を変えたよね
・私の中で一番の映画よ
・最高!
・キャスト全員、素晴らしい演技だわ
・言葉が見つからないくらい、傑作の映画だね
・初めてみたとき、映画の中に引き込まれたのを覚えているわ
・こんな映画があるのを知らなかったよ
・私のベストフィルムよ!
SPONSORED LINK
コメント
放たれた矢は壁にガッツリ刺さるほど弦を引き絞られてたし
そんな一歩間違えたら大怪我する撮影を要求する黒沢に相当腹を立てたらしいw
別にバレるとかの問題じゃないだろ、モノクロ映画での最大限の映像効果を狙っただけで
用心棒は映像も音もシャープなのにな。
気象条件が揃うまで撮影を中断したそうな
今ならCG合成ですむ話なのだが
菊千代も良いけど、三十郎がやっぱ格好良い
同感
古い黒澤映画はどれもセリフが聞き取りにくいね
DVDに日本語字幕がついてたんで助かりました
予想通りなんの話題にもならないな
まぁ製作費すらアメリカ国内だけでペイ出来てない時点で大失敗なんだけど
どの分野かわからんけど、教材として取り上げられるのはいいね
物理的限界がある中で人間力でそれに挑む姿は日本人ならではというか
実は金と時間がかかりすぎて丁度そのシーンまでで製作が一旦ストップした
しかし上層部もそこから先が気になったらしく製作は再開された
ところが季節がかわり雪が積もってシーンがつながらなくなった
そこで雪をとかすために有名な雨のシーンとなったとのこと
何故かガンマンものがすきなんだよな
侍とか全く惹かれない
世界的な影響という点でも、かなりでかい。
七人もので面白いのはやはり黄金の七人だわ。
>武士の生活を鮮明に描いた本映画では、宮本武蔵などの実在したサムライを基にしている
この映画はたくさんの資料を調べて映画化したからこそリアリティーが云々だが
別に宮本武蔵は戦前のころから映画化されてるし。
・・・と思ったら
>For example, the cold master swordsman Kyuzo (Seiji Miyaguchi), was based on Miyamoto Musashi, one of the most famous samurai who ever lived.
クールな久蔵は宮本武蔵をヒントにしているくらいの意味じゃんか管理人・・・
※15
時間と金が膨張したので、経営陣はとりあえず撮り終わったところを観せろとなった。観た上で早くまとめさせる方策が浮かべば強要するつもりだった。けれど、この作品は季節を跨いで描く作品なので概ね順撮りで撮影されていた。それまでに撮り終えていたのは野伏の襲来直前まで。試写を観た経営陣もこれでは撮らせ切るより仕方が無いとなった。ま、時間と金の膨張を予測した黒澤監督が最初から読んでいたとも言われているけれどね。
コメントする