訪日観光客向けのビジネスを展開している平成エンタープライズの社長・田倉貴弥さんへのインタビューが海外で話題になっていました

田倉貴弥氏は２２歳の時に過労で１ヵ月の入院生活を余儀なくされ、ペースの速い仕事であった配達員を辞めた。愛車であったジャガー車を売りに出し、中古のバスを買って台湾人観光客相手に個人事業を始めた。

それから一年間、彼は毎日東京・大阪間、そして他の観光名所へと客を運び、休みなく働いた。そして旅行会社からバスを３台購入するための資金を援助することを提案されたのだ。

「運転するのが好きでね。」―――父親の会社が破産に追い込まれ高校を中退し自分の車のために働いた、株式会社平成エンタープライズ・CEOの田倉氏はそう言う。

もしドライブするのなら少なくとも支払いをしてくれる客を捕まえるように言われていたのだと、田倉氏は思い返し、「いい考えだと思ったね。」、東京北部にある富士見市で行われたインタビューで答えた。「そうすれば好きな運転も出来て稼ぎも出来る。」

田倉氏が1992年に設立した会社は現在４００台ものバスを運行させており、目的は観光から夜行バス、スクールバスと様々だという。田倉氏によれば、この企業の６０％の予約はオンラインから成っているといい、競合他社の３０％を上回る。２０年間連続で黒字経営であり、８００人もの従業員をサポートしている。

しかし５１歳の田倉氏はまだ満足してはいない。自分が退職した後も企業が成長を続けられるよう、来年１２月辺りには東京証券取引所で上場し、１００億円の新規株式を公開するつもりだ。

「通常バス取扱い企業というのは新規株式公開を行わない。」田倉氏は語る。しかし「この企業はインターネットからの売り上げがかなり大きいので、ＩＴバス会社として見られている。」

平成エンタープライズの成功は、予算を低く抑えた上で観光客に的を絞ったことにあるといえる。ＶＩＰライナーサービスは、東京・大阪間、東京・京都間を運航しているが、片道たったの３０００円である。新幹線の４分の１程だ。

性に合っていないのは承知しながらも、田倉氏は未だ事業展開する社会に縛られたままである。少子高齢化により運転手を雇用するのも難しくなりつつあるという。日本バス協会の調査によれば、日本のバスの運転手の平均年齢はおおよそ４８歳であり、他産業の平均４２歳と比較すると高い。

この窮地に直面し、田倉氏は過去２年間に渡って従業員に支払う年俸を１５％引き上げ、その額は６００万にも及ぶ。

しかしそれでも人は集まらないのだという。

それが平成エンタープライズが多岐に渡りビジネス展開している理由でもある。

現在平成エンタープライズは東京から大阪までで５つのゲストハウスを運営し、さらに増やす予定なのだという。場所もバス停の近くであるため、乗客は降車後そのまま歩いて行けるのだ。

さらには、そのゲストハウスのそばに小さな住居も所持し、貸し出している。Airbnbに影響を受け、リーズナブルな価格設定だ。３年以内にその数を５０まで増やすつもりである。

昨年、２４００万以上もの外国人観光客が日本を訪れ、４年前にはその数はなんと３倍だったという。政府は東京オリンピックが開催される2020年には４０００万人の集客を目標としている。

「好きだと思うことを見つけ、それをするべきだ。」と田倉氏。さらに、「私は今すっかりバスオタクだよ。オタクは自分の好きなことをしているだけだから、仕事をしている感じはまるでしないものだ。」と締めくくった。

・こういう記事が人にインスピレーションなり影響なりを与えるんだろうな。安全地帯から飛び出して違うことをしなきゃいけないときって、あると思うよ。

・私の兄は２５歳のとき似たようなことをしていたけど、兄が買ったのは不動産だったわ。

・売りに出す車すらないよ（笑）

・起業するのはほとんどの国では珍しくないよ。だからこの人がしたことも別に大変なことじゃない、けどまだまだ会社に就職するのが当たり前だっていう日本の状況を考えるとすごいのかもね。

・みんなのコメント、ジャガーを売ったってとこがメインになってるよｗｗ でも彼の成功は尊敬されるべきだわ。素晴らしいお話！

・学校を中退したから想像力が変に奪われなかったんだよ。よくやった！

・２２歳でジャガー持ってたの？

・彼は賢かったから成功したのね。

・素晴らしい起業家の成功ストーリーが読めてよかった。

・美しい成功談だわ……。

・ジャガーって……でもそれを売って拡大して何倍にもするって感覚は素晴らしいものだと思う。

・多分周りを見るというか、洞察力がある人なんだろうね。

・彼は今何歳？現時点の年齢は？生まれた家が上流階級だったのか。

・よし、じゃあ俺もボクスホールを売って……うーん、運があればスケートボードでも買うことにするよ。

・最後の文章「バスオタク」ってとこが最高！彼は正しいよ。好きなことをしているなら、経験を積んでビジネスを始めるのもありだね。